前回は「デジカメで花と風景を上手く撮る見本帳」の「花撮影が上手くいく6つのルール」をご紹介しました。
今回は風景編です。
花の撮影方法と重なる部分がありますが、
特にルール3つ目の表現に合わせて焦点距離を決める部分は参考になると思います。
1.中近景と遠景に分けること
中近景:標準ズームレンズで撮影可能な範囲
良い構図を見つけるためにフットワークを多用する。
フットワークに限界を感じたら超広角、望遠レンズを検討する。
(部屋の中でどう動いても全体を撮れない場合や川などに阻まれて撮れない場合など)
遠景:望遠レンズで撮影可能な範囲
構図がいまいちなときは撮影場所を移動する必要がある。
風景を撮影するときの心構え
撮影するときは感覚で撮らず、数値(焦点距離、シャッタースピード、絞り)を決めて撮る。ファインダーを覗きながら、ズームリングをいじるのはNG。
2.構図法を使いこなそう
フレームの四隅を意識する(違う被写体があるほうが表情が豊かになる)
対角線構図⇒動的な構図
二分割構図⇒静的な構図
三分割構図⇒縦横三分割する線の交点に被写体を置く
地平線などに使う場合、一対二で使うと広いほうの面積が力強く現れ、主題となる写真になり、狭い面積は副題となります。
3.中近景撮影では3焦点の使い分けが大事
※フルサイズ換算の焦点距離です。APS‐Cの場合は1.5倍で換算してください。
広角レンズ(24~35ミリ)
パースペクティブ効果で手前にあるものはより大きく遠くにあるものはより小さく見え、遠近感が強く表現できる。
標準レンズ(50ミリ)
肉眼に近い見え方。パースペクティブ効果も圧縮効果もない。商品撮影、建物撮影に向いている。
望遠レンズ(70ミリ~)
圧縮効果で近いものと遠いものの距離が詰まって見える。
(上記の例では飛行機と建物距離感が実際より近く見えている)
望遠で撮ることで花の距離感が縮み、ぐっと密集した感じが表現できる。
4.望遠レンズで遠景を撮るコツ
被写体の重なりを作り圧縮効果でダイナミックに見せる
5.遠景こそ光の向きを読もう
遠くの山が霞む理由
遠くの山が霞む理由は、空気中の水蒸気の影響。
空気が乾燥している時の方がクリアに見える。
地面が暖まると水蒸気も増える。
遠景をクリアに撮影するには冬の午前中が一番良い。
夏場は早朝が良い。
順光のアプローチでクリアに見せる
逆光で空気感を出す
6.青い空と海はPLフィルターで作る
PLフィルターで空をより青く撮る
PLフィルターとはレンズの前にはめ込むアイテムです。
これがあれば空はより青く、水面は反射光なく撮影することができるようになります。
私はまだ持っていませんが、買うならこれかなと思っています。